2021年8月12日更新
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みなさんこんにちは。
本日は、タイトル通り、健康相談や栄養指導で言われてこんなことを言われて困った・・・その内容や質問を紹介したいと思います。
管理栄養士・栄養士ですでに活躍されている方、
または管理栄養士・栄養士を目指している方にすこしでも参考になれば嬉しいです!
健康相談や栄養指導って初めて行うときはドキドキしますよね。
患者や相手の方に適した指導やアドバイスをすることはもちろん知識も必要ですが、いかに寄り添って心に響くことを伝えれるか、とてもむずかしいと思います。
うまくアドバイスできなかったり、失敗して落ち込んだことも少なくないのではないでしょうか。
疾患別の食事内容などの栄養指導は教科書や参考書で勉強できると思いますので、
本日はあくまで、こんなことを言われたときはどうしたら・・・?
など言葉の理解や患者の心情についてのアドバイスと思って頂けたら幸いです。
◎ 本記事の信頼性
この記事を書いている筆者は現在、
管理栄養士として働き出して6年目です。
栄養指導、健康相談会の経験があり
今も栄養の知識を活かしながら現役で勤務しております。
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SOAPに基づいて行う
栄養指導では、主に「SOAP」といった経過記録の様式をもとに、進めていくのはみなさんご存知ですよね。
「SOAP」は治療方針を決める上で大事なツールであり、管理栄養士だけでなく看護師や薬剤師も利用する記録です。
SOAPとは?
S :主観的データ
患者の主訴
・最近体重が増えた
・甘いものが好き など
O :客観的データ
検査結果や測定による情報
・身長、体重、血圧、血液検査結果 など
A 評価
主観的データ、客観的データからわかる評価
・BMIなどから肥満と判断
・運動習慣なし など
P 計画
問題解決をする為の計画
・摂取エネルギー量〇〇キロカロリー
・食事内容の具体的な改善(昼食は定食を選び野菜の小鉢を入れる) など
得られた情報やデータからS、O、A、Pの4つに自分で分類し、この流れに基づいて指導を進めていくことが大切となります。
栄養指導が苦手な方は、まずは患者の話をしっかり聞き、ポイントを絞って分類分けがきちんとできるようになれば良いですね♪
続いては実際に言われて困った内容について紹介します。
指導内容 ①全然食べてないのに、太るんです
これは実際筆者が健康相談の際に言われた主訴です。
この訴えをきいて、始めはなんで?と困りました。
しかし、結論から言いますと食べてない→太るはずがないので、ウソをついている、または過少申告している可能性があります。
※体重増加が症状として起きる疾患もありますが、本日紹介する内容はそのような基礎疾患がない方で、痩せる・体脂肪減少を目的とした方が対象とします。
過少申告とは、「ちょっとお菓子を食べてしまったけど、このくらいの量なら食べてないって言ってもいいよね」など自分の感覚で正しい量を伝えたり、食べたことを隠している場合もあります。
または、ご飯を食べていないと言っていたが、その代わりにパンケーキを食べていた、などという場合もあります。
ご飯を食べてないと言っても、高カロリーで糖質や脂質たっぷりのパンケーキを食べていたらもちろん太りますよね。
患者の話をじっくり聞き出してみると、自分が思っている常識が覆される場合もありますので、想像で質問を省くことはせず細かい点まで食事内容を聞くことは大切だとでしょう。
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指導内容 ②運動しても中々体脂肪が減らない、筋肉がつかない
食事内容も改善されて、運動を習慣化したが中々結果が出ないという方もいます。
この場合、患者の基礎代謝量とタンパク質摂取量に着目してあげましょう。
基礎代謝量とは、安静時なにもしていない状態で消費される必要最小限のエネルギー代謝量です。
この基礎代謝量のエネルギー量が高いほど、燃費がよく体脂肪も消費しやすくなります。
計算式はハリス・ベネディクト方程式(改良版)を使って基礎代謝量を算出します。
男性: 13.397×体重kg+4.799×身長cm−5.677×年齢+88.362
女性: 9.247×体重kg+3.098×身長cm−4.33×年齢+447.593
外部リンクー基礎代謝量-高精度計算サイト
インターネットで体重や身長を入力すると簡単に計算できますので自分の基礎代謝量も算出してみましょう♪
この基礎代謝量が基準値よりも低い場合、基礎代謝量を上げると脂肪が燃焼しやすくなりますので提案してみましょう。
基礎代謝量を上げるにはビタミンB群を摂る、体が温まる食べ物をとる、ストレッチをする、湯船につかりゆっくり入浴するなどの方法があります。
そしてタンパク質をしっかり摂取することも基礎代謝量アップに繋がりますので、
食事内容を聞いてタンパク質量が少ないと感じたら多めに意識して摂るよう指導しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
実際筆者が栄養指導や健康相談会で体験した内容ですが、今回ご紹介したのはごく一部です。
まだまだ患者によってさまざまな悩みや主訴があると思いますが、今回の内容をぜひ頭の隅に入れて活用してみてください。
栄養指導の内容、評価、計画はひとりひとりの患者によってもちろん異なり、100人いれば100通りの指導内容になるかと思いますが少しでも参考になれば幸いです。
ポイントは、
患者の話をしっかり聞いて問題点を理解し、目標や計画が明確に立てる
ことです!頑張りましょう♪