牛乳と豆乳の違い 健康に良いのはどっち?管理栄養士監修

2021年8月5日更新

みなさん、牛乳と豆乳ってどう違うのか知っていますか?

また、どちらが健康に良いのでしょうか?

現役管理栄養士である筆者が、実際に患者様から聞かれた質問です。

 

牛乳、豆乳、どちらも飲料として日常的に取り入れている方も多く、体に良いイメージがあるかもしれませんね。

しかし栄養素を比較すると、この二つは全く別ものなのです。

ここではそんな疑問にお答えし、牛乳と豆乳どちらを飲めばどんな効果があるのか?どちらを飲んだほうがメリットがあるのか?などなど、気になる点を解説したいと思います。

 

 

 

 

牛乳と豆乳の違い

まず牛乳と豆乳の主な違いは、字からもわかるよう原材料が“牛”か“豆”かの違いがありますね。

 

牛乳とは、牛の乳汁で、主にホルスタインやジャージー種の乳牛から絞っただけの状態である生乳のみを原料として、均質化、加熱殺菌を行ったものを牛乳と称します。

 

一方、豆乳とは大豆を水で煮てからすりつぶし、その煮詰めた汁を濾した液状のものを豆乳と称します。

 

牛乳、豆乳どちらとも主な栄養素はたんぱく質となりますが、原材料の違いから牛乳は動物性たんぱく質、豆乳は植物性たんぱく質になります。

 

最近ではダイエットの流行などで植物性の食品が人気ですね。

以前は牛乳を常備している家庭が多く毎朝飲むのが主流でしたが、現在では豆乳も注目され様々な味が商品化し、日常的に飲む方も多くいるのではないでしょうか。

 

牛乳と豆乳のカロリー・栄養素

豆乳はダイエット方法などでよく聞くのでカロリーが低いのかと思われがちですが、実際牛乳と比較するとどうなのでしょうか。

 

100gあたりのカロリー

牛乳 67kcal

豆乳 46kcal

調整豆乳 64kcal

食品栄養成分表には上記の通り記載されていますが、一般に調整豆乳として飲みやすく商品化されたものは糖分などが添加されており、カロリーがその分上乗せされています。

このように、飲料として取り入れるカロリーは、実は牛乳と豆乳ではあまり変わらないのです。

 

ちなみに、カロリーのほかに三大栄養素であるたんぱく質、脂質、炭水化物についても牛乳と調整豆乳ではほぼ同じくらい含まれています。

牛乳    たんぱく質3.3g 脂質3.8g 炭水化物4.8g

調整豆乳  たんぱく質3.2g 脂質3.6g 炭水化物4.8g

(100gあたり 日本食品標準成分表2015年版(七訂)より)

 

では牛乳、豆乳はいったい何がどう違うのでしょうか。

注目していただきたい他の栄養素をみてみましょう。

 

 

 

牛乳の優れた栄養素

牛乳といえばカルシウムが豊富で有名です。

カルシウムといえば、人体に最も多く含まれているミネラルで、さまざまな働きがあります。

 

カルシウムの主な働き

・丈夫な骨や歯を形成する

・成長ホルモンなどの分泌を促す

・筋肉の収縮・弛緩に関係し心臓を正しく拍動させる

 

カルシウムの取りたい量

推奨量 【食事摂取基準(mg/日)】

年齢 男性 女性
1~2歳 450 400
3~7歳 600 550
8~9歳 650 750
10~11歳 700 750
12~14歳 1,000 800
15~17歳 800 650
18~29歳 800 650
30~49歳 650 650
50~69歳 700 650
70歳以上 700 600

 

上記のように、成長期のピークである12~14歳は最もカルシウムの推奨量が多く、必要な栄養素といえます。

骨や歯の健康につながるカルシウムは、特に成長の時期である8~14歳頃は積極的に摂ることが大事でしょう。

 

牛乳に含まれるカルシウム量は、コップ一杯(200mlあたり)約227mgです。

(100gあたり 日本食品標準成分表2015年版(七訂)より)

 

成人が必要なカルシウム量の3~4分の1が牛乳コップ一杯で摂れると考えると、とても効率的で嬉しいですね。

 

 

そのほかの優れた栄養素

ビタミンA、ビタミンB2、B12

ビタミンは五大栄養素の中のひとつとして、さまざまな生理機能の維持やコントロール、エネルギーや身体を作るのにかかわる重要な栄養素です。

ビタミンAは皮膚や粘膜の健康を保つ、ビタミンB2やB12はたんぱく質の合成に関与する、また神経細胞の機能を維持するといった働きがあります。

 

カゼインホスホペプチド

カゼインホスホペプチドとは牛乳の主要たんぱく質であるカゼインから生成される分解物ですが、カルシウムの消化・吸収を助ける優秀な栄養素です。

また、血圧を下げる働きもあるといわれております。

 

 

豆乳の優れた栄養素

続いて豆乳の栄養素ですが、豆乳の原材料は大豆と説明しましたね。

大豆は「畑の肉」と呼ばれるほど、良質なたんぱく質と機能性成分がたっぷりと含まれます。

 

大豆製品は日常でも食生活に取り入れやすく、管理栄養士である筆者もたんぱく質不足の方には大豆製品をよくおススメしていました。

 

大豆製品である豆乳も植物性たんぱく質が豊富で、消化吸収も良く優れていますがたんぱく質量は牛乳とあまり変わらないことは先ほど説明しましたので、他の優れた栄養素をみてみましょう。

 

大豆サポニン・大豆イソフラボン

イソフラボンは女性ホルモンの働きが期待されることで耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。

大豆イソフラボン、大豆サポニンには美肌効果や、血中のコレステロールの低下などが期待されています。

 

不飽和脂肪酸

脂肪酸とは、名前の通り脂肪を構成している酸なのですがこの不飽和脂肪酸とは二重結合を含む脂肪酸のことを称し、さまざまな働きがあるといわれています。

主に血中コレステロール値を低下させる、便をスムーズに排泄させるなどの効果があります。

 

 

どちらが健康に良い?

それぞれ牛乳と豆乳の成分の違いを説明しましたが、どちらもそれぞれに優れた栄養素を含み、どちらが体に良いと決めることはできないようです。

 

目的やその人の体の状態によってそれぞれ選び、どちらかに偏らず摂取すれば良いでしょう。

 

カルシウムを摂取したいなら牛乳

→乳製品をあまり摂る機会がなくカルシウム不足の方、骨や歯を丈夫にしたい方

 

血液をキレイにしたい、便秘を予防したいなら豆乳

→血中コレステロールや中性脂肪の低下を期待したい方、腸内環境を良くしたい方

 

“健康に良い”というものは人によって違うものであり、一概に良いとは決めることができません。

食生活は偏らず、品目はなるべく数多く摂ることが望ましいといわれています。

 

食生活の改善はむずかしいものですが、どんな食べ物にどんな栄養素が含まれているのか、どんな効果があるのか少しでも知るだけで食への意識が変わります。

 

この記事を通してみなさんが健康へ一歩近づけたら嬉しいです。

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